石津忠の
「アメリカぶらり旅」

Part14


8月15日(土)

いーかげん、限界である。何がか?

”beat mania”が、である。

そりゃBM98も面白いけど、ノートパソコンじゃやっぱりやりづらい。あのくそでかい筐体でやるのがやはり面白いのである。(でも、PS版はコントローラー2個といっしょに買っちゃうんだろうなぁ……PS本体も持ってないのに。)

そんな訳で”beat mania”探索の旅に出る事にした。こっちでは”HipHopMania”という名前で出ているらしいので、Webで検索を行ってみた。しかし、あの強力な検索力を誇る”Altavista”を使ってさえHit数は”三件”、うち二件はKonami自身。もう一件はゲーム関連へのリンクページで結局Konamiへのリンクであった。…………こっちじゃ流行ってないのかなぁ。やっぱり。

とにもかくにも、出発。しかし、このまち、まず「ゲーセン」を探す事が一苦労。日本のようにそこら中にあるわけではないのである。このあたりを見てもやはりこう思う。

「どれだけ日本という国が恵まれているかを。」

……って、もうそれはいいっての。
しかしながら、こっちで1ヶ月間ゲーセンを探しつづけてきただけあって(探しつづけるな)、だいぶコツが分かってきた。というか「モール内部」にしかないように思う。要はデパートの屋上と感覚的にはいっしょである。しかし、中途半端な大きさのモールだと無い。少なくともGreatMallの半分ぐらいの規模はないとまず望み薄だろう。

で、そんなモールがそこら中にある訳も無く、やっと一件発見。

……はずれ。

がっくりと肩を落として帰ろうとしたとき、こんなとんでもないゲーム(というか、エレメカか)を発見。しかもSEGA製。生肉をかじり、スピッツを聞きながら亙が考えたに違いない。

で、ちょっとだけ遊び(くれぐれも上のゲームじゃないぞ)、早々に退散。次の店へ。

…………発見できず。だいたい、愛知県ぐらいの広さの範囲内で、土地勘も無い状態であるかないかも分からない”beat mania”をさがすってのに無理があったんだろうか。部屋に帰ってBM98をやる。その後、ごろごろして就寝(予定)。


8月16日(日)

昨晩、飲みすぎたようだ。頭痛を起こしながらも朝10時前に目が覚めてしまう。仕方ないのでTVでも見ようとスイッチを入れると「コンタクト」っちゅー映画をやっている。英語のみで良くは分からんが、無線マニアの少女が趣味が高じてそのまま宇宙との交信の仕事につくっちゅーあたりがなんかすごい設定である。どうでもいいが、北海道に黙ってあんなもん作るな。ちゅーか、いくら端のほうでもあんなもん作られたら誰か気づくぞ。それとも、アメリカ人は北海道を無人島とでも思ってるのか。

で、その後昼から再び”beat mania”探索の旅へ。

結果。この国には存在してないように思う。

ってほどではないが、カリフォルニア州には多分1台ぐらいしかなさそう。
来週ぐらいに「グレートアメリカ」でも行って探してみようか。

しかしほんとに俺、アメリカに何しにきてんだろ。


8月17日(月)

また一週間の始まりである……って、良く考えたらこっちへの出張期間のこり2週間だと言う事に気づく。そっか、あと2週間か。改めてそう考えると、もっとこちらにいたいような不思議な気持ちにもなる。

事実こっちは凄く住みやすいのだ。通勤も楽だし、日本みたく湿度高くないし、給料も出張手当がつくのでかなり割り増しになるし。

でも、やはり私はオタク文化から離れて普通に暮らすのは1ヶ月が限度みたいだし(事実、最近なんか頭がおかしくなりかけてきているのが自分でわかる。やばい兆候である。)、やっぱり帰りたいぞ。
……そうか。おたくかおたくでないかの判断基準としてアメリカに1ヶ月滞在して欲求不満になるかならないかっていうのはどうだろう。結構信憑性がありそうなんだが。
そんな訳で、自分は筋金入りのおたくである事を再認識してしまいました。でも、コミケ期間を挟むってのはやっぱ卑怯だな。(コミケ行ってる時点でおたくのような気もするが。)

それはともかく、あと2週間なのである。
しかし……いまだ日本側からは交代要員の話はこちらに伝わってきていない。おいおい。前回はこのパターンで延びたんだよなぁ。

「あと一ヶ月追加ね。」

とかいわれたら俺は500$のマグナム買ってJALをハイジャックしてやるぞ。


8月18日(火)

……はっきり言ってネタ切れである。
大体アメリカに来てるっても、会社にいって帰ってきて寝るだけである。

外に出るのは飯食うときだけ。

ネタもつきようというものである。


8月19日(水)

昨日が上のような状態で今日書く事が増えるだろうか?
そううまくはいかないものである。

で、また何も書かないと言うのもなんなので、なんか書いてみよう。

で、今一番気になる事といえば、「ソニックアドベンチャー」のCMのあの画面がムービーかリアルタイムポリゴンかと言う事である。セガの掲示板のほうでも話題になってるし。

インターネットで落として見たのだが、果たしてどうだろうか。単純に考えて、

「MODEL3:公称スペック秒間100万ポリゴン」
「Dreamcast:公称スペック秒間300万ポリゴン」

で、MODEL3でハーレーダビッドソンぐらいの街並みを秒間60フレームでリアルタイム表示できるのである。と考えると、30フレームならあれぐらいの表示は余裕だろう。上手くすれば60フレームでも出来るかもしれない。……あくまで公称スペックが本当で、どんな処理をしている場合でも秒間300万ポリゴンが表示できると考えた場合だが。

まぁ、どんなのだろうと多分発売日に購入するだろうし、あまり考えても仕方ないか。

………って、どこがアメリカ日記なんだろう。


8月20日(水)

さて今日は、次世代プレイステーションとドリームキャスト、どういう状況になるか予測してみよう。(ほとんど日記を書く事を放棄しとるな。)

なんでも、次世代プレステはドリームキャスト発売日前後に発表されると言ううわさである。まぁ、信憑性が高いと言うか、任天堂戦法と言うか、あってもおかしくない話である。ただし、この場合ドリームキャストとのレベルの違いをどれだけ出せるかが問題となる。ドリームキャストの画面と大差無いような画面クオリティしか表現できなかった場合は発表を遅らせるのではないかと思う。

というか、ドリームキャストの画面がある一定のクオリティを突破してしまうとそれ以上はどれもそんなに(一般人にとっては)大差無く見えると思われるので、その点でもソニックアドベンチャーの出来と言うものは気になるところなのである。

つまり、この勝負は、次世代プレステがどんなスペックで発売されようとも、先に発売されるドリームキャストの画面のクオリティで決まってくると私は考えている。
「ソニックアドベンチャー」が、あのCMのクオリティで動けば先に出るドリームキャスト有利となるだろうし、「マリオ64」に毛の生えたぐらいのクオリティしか出せなかったら次世代プレステの圧倒的な勝利となるだろう。(どうころんでもドリームキャストの圧倒的な勝利と言う事は絶対無いだろうが。)

こう書いてると、なんか誤解されそうだが、私は別に「1ユーザー1ハード」的な考え方を持ってるわけではない。一応これでも社会人だし、買おうと思えばドリームキャストも次世代プレステもどっちも買えるだろう。
ただ、野球にたとえるならいくら強かろうが、阪神ファンは基本的に巨人が嫌いなのである。巨人に個人的に好きな選手がいたとしても、巨人全体を応援する気は毛頭無い。ただ好きだった選手が阪神では実力が発揮できずに、トレードで巨人に行ったりすればがんばって欲しいと心から応援したりはするが。(がんばれよ、TFVにシルエットミラージュ。あ、セングラは別にがんばらなくてもいいぞ)
ただ、何故セガが好きなのかについては説明が出来ない。旧機種ユーザーを平気で切り捨てる普通ならもっと嫌われる会社のはずなのだが……。なんていうか、端で見ていてあまりにも不器用なところが守ってあげたい気持ちになるのだろうか。確かに、セガに「1番」と言う文字は似合わない気もする。

……ただ私がマイナーが好きなだけか?

それはともかく、そんな感じで、セガと阪神って何か似てる気がする今日このごろ。そう言えば
「阪神タイガース」

「ファイティングバイパーズ」
って語感が良く似てるよね(なんのこっちゃ)。

なんかよくわからんが、明日はソニックアドベンチャーの発表会。楽しみに待つとしましょう。

……最後でちょっと日記っぽくなったな。よかったよかった。(いいのか?)


8月20日(水)

そんな訳で、今日はソニックアドベンチャーの発表会。仕事中にリアルプレイヤーでみるのはなんか無理が有りそうだったので(あたりまえである)伝言板で情報を集める(それはいいのか、おい)。

どうやら、あのCMの画面はムービーのようだ。

ソニックチームのページにも行ってみる。画面写真が公開されている……っていっても、海外サイトで見た事のある画像ばっかりだったりして。

そんな訳で、次世代プレステの圧倒的勝利になりそうですな。これは。

確かに画面写真でも今までの家庭用ゲームと比べて予想どうりに奇麗である。
……だが、予想以上ではないのである。ここが問題。

このタイミングで先発でマシンを出すと言う事は、勝利するためには「圧倒的に」美しい画面で、これ以上のクオリティの違いを見せ付けるのが難しいぐらいのレベルでないとまずいと思う。で、ソニックアドベンチャーは今現在の画面写真を見る限り、これ以上のクオリティを表現する事は十分に可能なレベルであると私は感じた。

ゆえに、次世代プレステの勝利を予言するわけである。

ただ、ソニックアドベンチャーや、D2などのフィールド移動型ゲームはフィールドポリゴンを膨大に使用するので正直見た目の美しさを期待するのは難しいのだろう。マリオ64や、他のフィールド移動型ゲームよりは遥かに見た目的には勝るので、これをどう考えるかと言う事にもつながる(なんかむちゃくちゃな文章になってきた。酒飲んでるしな)。
つまり、比較対象物としてフィールド移動型ゲームがMODEL3やCOBRAなどの現在最高能力を持つシステム(COBRAを最高能力を持つと言ってしまっていいのかどうかは謎だが)で作成されていないので、ドリームキャストがどれだけの能力を持っているのかははっきりしないのである。
だからこそ、これ以上のクオリティの画面を作る事は不可能であろうと一般人にも思わせるだけの画面を期待していたのだが……。そう考えると、あの画面ではまだ役不足と言わざるをえまい。

で、一般人にわかりやすくドリームキャストの能力を知らしめるにはやはりアーケード移植がどれくらいのレベルで出来るかというになるのである。こんな事を書くと、「サターンのマニア受け路線といっしょじゃないか」とかいわれそうだが、いいのである。

どーせ、最初はマニアぐらいしか買わないのだから。

というのは極端だが、少なくとも「今のゲーセンのゲームを知っているぐらいの人物でないと買わないだろう」と言う事である。だって今隆盛を極めるプレステもはなから一般人が買ってたわけではない。最初はやはりそこそこのゲーマー達からはじまったのである。

そういう人間を最初に捕まえるにはまず「VF3」や「電戦トリオ(オラタンの正式な略語)」がハイクオリティで移植できる事を示すのが一番の早道だと思われる。

……まぁ、それが一定のクオリティ以上で移植できないようだったら次世代プレステどころか百万台すら夢のまた夢になってしまうだろうが。

ただ、これはあくまで一般的な予想を客観的な視点から行ってみただけで、私個人としてはソニックアドベンチャーはとても期待している。マイナーマシンになっても正直なところ私にとってはぜんぜんかまわないのである。私が面白ければいいんだから。(制作している人にとってはただ事ではないだろうが。)
ともかく、ソニックチームには「ナイツ」と「バーニングレンジャー」の続編を出して欲しいな。とくに「バーニングレンジャー」はいろいろいわれているが、私はあのゲームが死ぬほど好きなのである。あれがドリームキャストの性能でプレイできるとしたら……もうそれだけでたまらないぞ。

ま、そんなわけでソニックアドベンチャーではドリームキャスト有利と判断できる状況ではないが、(相手が任天堂ならいけると思えたかもしれないが、何と言ってもSONYなのである。はっきり言って強すぎる敵だ)これから先どうなるか。末永く見守っていきたいと思う所存である。

以上。アメリカからお送りしました。


木下:……タイトル変えないとJAROに訴えられるぞ。

吉田:……「日記」でなくなってるどころかすでに、
「アメリカ」ですらないからね…………。

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