石津忠の
「アメリカぶらり旅」
Part15
8月22日(土)
アメリカ最後の週末の第一日目。気がつけば昼1時。まぁそんなものであろう。
5時から会社のIさんにバーベキューに誘われているのでそんな時間も無い。どうしようか迷ったがとりあえず洗濯をして、その後、ふらふらとドライブがてらふらつく。
で、なんとなくFly'sに行ってみる。すると駐車場にこんなもんが。うーん、広告費かけてるなぁ。
で、Fly'sの中をぶらぶらしてるうちに5時近くになったので、書いてもらった地図を便りにIさんのうちにむかう。で、ついてみるとどうみてもマンションである。これでどうやってバーベキューをするかと思ったら、ベランダでやるそうだ。おいおい、いいのか。漫画家Sのうちだとすぐに消防車がやってくるぞ。
で、また散々飲み食いして、帰宅。
さて、明日は最後の休日。予定は一応きまっているが、はてさてどうなる事やら。
8月23日(日)
さて、アメリカ最後のお休みなのである。大事な日なのである。有意義に過ごさねばならないのである。いかにも「これがアメリカだっっ!」って感じの事をしなくてはならないのである。前にデジカメを見に行って暴利を貪ってるなと思ったT-ZONEは今日で閉店なのである。当然である。といった感じでアメリカ最後の休日なのである(なんのこっちゃ)。
そんな訳でアメリカ最後の休日なのである。行き先は
「GREAT AMERICA」
である。
「GREAT」な「AMERICA」なのである。すごいのである。いかにもアメリカな感じがするのである。T-ZONEは今日で閉店なのである(しつこいか)。
そんな訳で「GREAT AMERICA」なのである。どういうふうに「GREAT
AMERICA」なのかわかりやすく言うと、
「テーマパーク」
なのである。名前負けしているような気もするのである。
しかし「GREAT AMERICA」を名乗るだけあってただのテーマパークではないのである。
ここはあの
「Paramount's」
のテーマパークなのである。映画会社である。山の周りに星が並んでいるのである。「ビバリーヒルズコップ3」の舞台にもなったらしいのである。知らないのである。
そんなところだからきっと自社の映画をモチーフにしたようなアトラクションがきっとたくさんあるのである。パンフレットを見るのである。こんな感じである。
Vortex
立って乗るのである。
つまりジェットコースターなのである。
TidalWave
直線宙返り式である。
つまりジェットコースターなのである。
INVERTIGO
新作だそうである。ぶら下がり式である。
つまりジェットコースターなのである。
The Deamon
長いのである。
つまりジェットコースターなのである。
The Grizzly
木製である。ナガシマスパーランドなのである。でも白くは塗ってないのである。
つまりジェットコースターなのである。
TOP GUN
なんと、あの「TOP GUN」がモチーフなのである。
でもジェットコースターなのである。
なんなんだここは。
つーわけで、この文体も疲れたのでもとの文体に戻すのである(もどってないぞ)。
で、どういう事かと言うとこのテーマパーク、アトラクションのほとんどが
「絶叫マシン」
と言う訳の分からんテーマパークらしい。確かに、中に入って見渡してみても心落ち着けるような雰囲気の乗り物はあまり見つけられないようだ。
とりあえずかたっぱしからのってみることにする。まずは
「WhiteWater Fall」に乗る。
ようは「Sprash Mountain」系である。といっても全員でポーズを取りながら
「見せてやるぜ。海の男の底力をよ。」
と叫ぶようなアトラクションではない(どんなのだそれは)。
そんなわけでいきなり水をかぶるのである。でも、さすがアメリカ。すぐ乾く。弘兼憲氏のいってた事はほんとうだった。ルーレットについてはうそつきだが。
その次は
「DROP ZONE Stunt Tower」
見て容易に想像がつくだろうがFreeFallである。椅子に座る。ぐいーんと上に登る。すごいいい景色である。上の留め金が外れる。椅子ごと落ちる。恐いように感じるかもしれないが、はっきり言ってすべてが異様にハイテンポなので、恐いとか考える前にもう地面である。結構気持ちがいい乗り物だった。
が、椅子から降りようとした瞬間。首筋に激痛が。落ちたときのショックで首の筋を違えたらしい。これって訴えられるのかな。
さて、次は先ほども書いた偽ホワイトサイクロン(ちがうぞ)。
「The Grizzly」
まぁ、典型的なジェットコースターである。
しかし、首は痛い。
次はこいつ。つまり「バイキング」の一回転バージョンである。これは、逆さまになる感覚がなんか気持ちよく、はじに乗って横を向いていると地平線がぐりんと回る感覚が面白かった。そんなに恐くないし。
が、振り回してで水の落ちないバケツのように遠心力で固定されてるわけではなく、逆さまになったときはほぼ停止状態になる(もちろん肩から止めるタイプのロックがついている)。で、下を通過するときは重力+遠心力で足の方向に力がかかり、逆さまになってるときは頭のほうに重力がかかり、これが繰り返されるわけである。
つまり、一回乗るとげろげろ状態である。
で、次は私が「回転系はやめよう」と音を上げたので、これになった。要はゴムボートでの川くだりである。えらく人気があるようで凄い行列である。しかし、確かにぬるいと言えばぬるいが、途中でこんなところなんかもある。当然のように全身べしゃべしゃである。
で、ぬれた体を乾かすのと、休憩を兼ねて外でホットドッグなどをくう。
さて、食い終わったとたんに乗ったのがこいつである。
こいつはかごの中に肩からのロックがない。つまり、さっきのは一回転バイキングは遠心力で逆さまで固定されるのではなかったのだが、こっちは純粋に遠心力で逆さまになるのである。つまり足元の方に力がかかりっぱなし。且つ、そんな事が出来ると言う事は非常に高速で回転しているわけである。当然、かなり強いGがかかるわけである。きっとこいつを管理している奴は今ごろ「これ?ハーイお元気ポーズよ。」とか言ってるに違いない。
そんな訳で飯を食った直後と言う事もあってさらにげろげろになる。
今度管理者にあったら40Gでつぶして座布団にしてその上で新茶を飲んでやる。
で、ちょっと休んで少し回復したが、ちょっと軽そうなのをと私が音を上げたので、
「007のなんとか(忘れた)」
である。屋内アトラクション。つまり、どうみてもライド系だからそんなに動かないだろうと言う事で選んだのである。
で、予想どうりライド系でそんな恐くなかったが、画面はさすが映画会社だけあってめりはりの利いた展開で(というかめりはりしかないような気もしたが)非常にクオリティが高いものだった。
しかし、こんな物で一緒に来ているKさんが納得するわけもなく、すぐに
「TidalWave」
に移動。さっきも説明した直線射出式ループジェットコースターである。動力は何かは知らんが平らなところから急加速してまわるのである。
首が痛いぞ。
でも、休む間も無く
「TOP GUN」
につれてかれる。ぶれてて良く分からないが、ぶら下がり式ジェットコースターである。実はこの方式のに乗るのは初めてである。ちょっと不安。
で、結論から言うと、すっごい気持ちよかった。
ぶら下がり式なので椅子に確実にホールドされているので恐怖感はないし、足元が丸見え。もう気分はエリオットステージ3である。
しかし、こう立て続けに乗っていると体に見る見る疲労が溜まっていくのが分かる。年だなぁ。
で、ちょっと乗るのを止めてぶらぶらしたりする。ゲームコーナーにも寄ったりする。が、”beat mania”は結局見つけられなかった。アメリカに来て心残りが残ってしまった(しょぼい心残りだな)。
そんな感じでふらふらしているとこんなところがある。
簡単に説明すると、この時計が0になると、こうなるのである。
で、さすがアメリカ人、我先にとかぶりに行く。老若男女問わず。そんな訳でここで分かった事。
「アメリカ人は濡れる事を欲している。」
論文でも書こうかな。
で、ちょっとは私の体力も回復して、次に乗ったのがこいつである。
一見、ちょけた遊園地なんかに良くありそうな乗り物であるが、何故か中にジョイスティックがついている。つまりこれを操作する事によって、自分で乗ってる機体を逆さまにしたり出来るのである。下から見ていたが私たちの前の組の人もぐるんぐるんまわしている。と、視界を一瞬黒いものが横切り茂みの中に飛び込む。係りのねーちゃんが茂みの中に見に行く。出てきた。手に持っているのは携帯電話である。……あの高さから落ちたら確実に壊れてるだろうなぁ。
で、私たちの番である。がんがんまわす。左右に小刻みにレバーを入れて機体を振ったりしてもする。かなり油圧シリンダーに負荷がかかっているだろう。一瞬壊れるんじゃないかなとか考える。でもまぁ、花博の乗り物じゃあるまいし、そんな簡単に壊れるものでもないだろう。
一分後。
訂正します。
「非常に簡単に壊れるものです」
確かに回転は停止している。レバーも動かなくなっている。ほとんど普通の終了といっしょである。
ただ、停止している位置が空中10m以上と言う事が問題なのである。ついでに真ん中の柱からはずーっと「しゅぅー」という空気の漏れるような音がしている。おいおい。
下では係りのねーちゃんが「パニックにならないでください。」とか叫んでる。しかしなんか見る限り上で止まってる機体の中にいる人たちは落ち着いたものである。どっちかって言うとねーちゃんのほうがパニック状態のように見える。
数分後、メンテナンスのおっちゃんが到着したようだ。パニック起こしかけてるねーちゃんに対してこっちのおっちゃんは恐ろしいほど落ち着いているようだ。と、言うよりゆっくり歩いてくるその姿の中に
「やれやれ。またこいつ止まりやがったか。」
と言う雰囲気がありありと見て取れたのは私の気のせいなのだろうか。
ともかく、おっちゃんがコントロールパネルをいじりはじめる。
とたん、私たちの乗っている機体だけが「がくん」と揺れる。不意をつかれ思わず「うおっ」とか叫んでしまう。そうか。これが真の絶叫マシンか(ちがうぞ)。
ま、そんな他の絶叫系とはまったく異なる恐怖を味わいながらも、しばらく後に降下し始める。下に降りきって、ロックをはずし地面に降りた瞬間。
「人は地面から離れて生きてはいけないのよ。」
というシータの声が聞こえたような気がするが気のせいだったのだろうか(ヒント:気のせい)。
そんなことがあり、かなりこのテーマパークに対して不信感を抱く事になる。で、ちょっと絶叫系から離れてこんなのに乗ったりする。
そんな訳でKさんと、
「このまま飛んで行くんだろ?どこへ着陸するんだね?」
「飛ばんて。」
そんな会話はしなかったが、そこからこんなのが見える。実はここにきたのはこれに乗ってみたかったのである。
このアトラクション、簡単に説明すると、
「巨大空中ブランコ」
って奴である。なんか写真で見ると気持ちよさそうだったのだが、実物を見るとはっきり言って足がすくみまくりである。
で、結局乗らなかった。根性が足りないと言われそうだが、実際に下から見てみるとこんな感じ。はっきり言ってこんな物に乗れる奴は頭のネジがかなり外れてると思うぞ。
そんなわけで、ちょいと心残りを残しながらもさっきの一回転バイキングに2回連続で乗り(ちなみにKさんは3回連続で乗ってた。私はダウン。私より年上なのになぁ。自分の枯れ具合が身にしみる)ホテルに帰宅。その後、Kさんと部屋でがんがん酒を飲む。途中からFさんとKさんも加わり、更に飲む。明日会社に行けるのか、ほんとに。
木下:考えてみたらアメリカの最後の休みが遊園地ってのもなんかなぁ
って、おもうのだが。
吉田:でも、最終日もオタクツアーってのよりはましでないかい?